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“お茶を濁す”の意味~お茶は濁さず点てるべし!~

こんにちは!茶バリエの髙野です。
8月に入り、本格的に真夏を迎えました!
連日の暑さに身も心もうだるような思いです……。
日中に散歩や買い物をしていると、夏休み中であろう学生さんの姿をよく見かけるようになりました。夏休みと言えば楽しいイベントが盛りだくさんですが、宿題などの勉強もおろそかにすることは出来ませんね。

実は私、中学・高校国語の教員免許を習得しておりまして、その経験を活かし塾教師や家庭教師をしていた経験があります。
授業の中で慣用句や四字熟語を教える機会があるのですが、ただ意味を教えるだけでなく言葉の成り立ちや1人ひとりに合ったストーリーとセットにしてあげると言葉の意味を理解しやすく記憶に残りやすいのです。
その中でも特に印象に残っている言葉は「お茶を濁す」です。

例えば、上司や先生から「お茶を濁すな!」などと叱られた経験はありますか。
また、顔合わせや結納の場では「お茶を濁す」の意味から、煎茶を出すのはNGとされています。
あまり良い意味で使われない「お茶を濁す」というフレーズですが、正しい意味やその成り立ちとはどのようなものでしょうか。

「お茶を濁す」の意味

「お茶を濁す」とは「いい加減な事を言ったりするなどして、その場をごまかす」という意味のことわざです。

「お茶を濁す」とよく似た意味の「言葉を濁す(口を濁す)」という表現もありますが、
こちらは「はっきり言わず、曖昧に言う」と言葉や発言に対して意味を持つ表現です。

対して「お茶を濁す」は言葉や態度に対して意味を持つ表現です。

なぜ、「お茶を濁す」とは言葉のみならず態度や行動に対して「曖昧さ」を意味することわざとして定着したのでしょうか。
また、「お茶を濁す」と「誤魔化す」という表現と意味がかけ離れているようにも感じます。

「お茶を濁す」という表現の意味を紐解くカギは、言葉の成り立ちにあります。

「お茶を濁す」の成り立ち

「お茶を濁す」の成り立ちは、
【茶道の作法を知らない人が、見よう見まねの真似事で抹茶を点ててその場をごまかした】
というエピソードが元になっているとされています。

茶道(茶の湯)が大成されたのは戦国時代、千利休によるとされていますので
「お茶を濁す」という表現は長くても500年前に誕生した、割と新しい言葉であるようです。
それにしても、「自分でも出来る!」という見栄っ張りな人はいつの時代でもいるようですね(笑)
しかし、同じ「お茶を濁す」という言葉でも、現在と昔では意味合いが違っていたかもしれません。

茶道では茶会中、もてなす側である【亭主】がお客さんと直接話す機会はあまりありません。その代わり、亭主は自身の行動でお客さんと対話をします。炉に炭をくべることから始まり、使用する道具をイチから茶室に運び入れ、道具を片付けるまで全てお客さんの目の前で行います。掛け軸や活ける花など、亭主は自らが作り出す空間や点てるお茶で歓待の意を表すのです。

それほど自身の行動が大切な意味を持つ場で「お茶を濁す」という行動は、もしかしたら現代で使われるよりもよっぽど悪い印象で、厳しい批判の意味で使われていたのかもしれません。

しかしながら現代では茶道を習う人自体が少なくなってしまったことで、「その場しのぎの言動」という部分のみが残り「お茶を濁す」ということわざの意味が定着しているのでしょう。

最近では本来の意味で「お茶を濁す」人はあまりいないということですね。

抹茶の美味しい点て方をご紹介!

 

ここまでで、「お茶を濁す」の意味と成り立ちを解説しましたが、せっかくなので今回「お茶を濁す」ことなく上手に「点てる」コツを3つ紹介したいと思います。

1つ目、お湯を茶碗に入れて茶碗を温める。
その際に茶筅もお湯に通しておくと茶筅がしなやかになり、点てやすくなります。
また、茶筅も傷みにくくなります。

2つ目、自分好みのレシピを見つける
一般的なレシピは抹茶1.5g~2g お湯は60cc~70ccです。
お湯は一度沸騰するまで沸かして、90℃程で注いでいただくと綺麗に泡立ちます。
私は濃いめが好きなので抹茶2g お湯約50ccで点てていきます。

抹茶の量が多いと泡立ちがよくクリーミーな仕上がりとなります。

3つ目、スローイン・スローアウト
いよいよ抹茶を点てていきます。上手に点てるコツは「スローイン・スローアウト」です。
最初はお茶碗の側面についた抹茶を落としゆっくり茶筅を振っていきます。
しばらく茶筅を振り、抹茶の粉が全てお湯に触れたら、茶筅を速く振り、泡立てていきます。
茶筅を振るコツは手首のスナップを効かせることです。肩や肘が動いてしまうと上手く泡立ちません。
充分泡立ったら速度を落として大きい泡をつぶすように表面をゆっくり丁寧になぞっていきます。

これくらいの大きい泡が…

このくらい滑らかになったら完成です!

そして抹茶に欠かせないのがお菓子!
抹茶の苦みに合わせて、練り切りなどの小さくて甘い和菓子がお茶請けとしておススメです。

今回は和三盆と一緒に一服……。
抹茶の苦味と和三盆の上品な甘さがマッチしていて心がホッとします。

やはり、お茶は濁すものではなく点てるものですね!
抹茶とのペアリングでいつもと少し違う「和のティータイム」を過ごしてみては如何でしょうか。

レストラン1899お茶の水では、茶バリエが「お茶を濁す」ことなく、一服一服丁寧に点てた抹茶、
【厳選宇治抹茶 末広】を提供しております。
冷抹茶でも提供しておりますので、暑い夏でも抹茶をお楽しみいただくことが出来ます。

またレストラン1899お茶の水、CHAYA 1899 TOKYO店頭のほか、当グループのオンラインショップでは缶入りの抹茶【かんばやし 万代昔】を販売しています。内容量は20gと、使い切りやすいサイズですので是非お求めください。

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