「お茶」をテーマに龍名館がお届けするレストラン&ホテル

  • YouTubeアイコン
  • X(旧Twitter)アイコン
  • Instagramアイコン
  • Facebookアイコン
  • Pinterestアイコン
  • TikTokアイコン

MENU

CHACHACHAブログ
BLOGCHACHACHAブログ

急須はどれも同じ?〜急須選びの旅〜

2026.05.30

あきこ

急須はどれも同じ?〜急須選びの旅〜

みなさんは、「急須はどれも同じ」だと思いますか? それとも、「急須選びでお茶の味わいは変わる」と思いますか?

「急須でお茶を淹れる、ゆるやかなライフスタイル」への憧れはありながら、なかなか購入に踏み切れずにいました。というのも、日本酒が酒器によって味わいの印象が変わるように、急須も形や素材によってお茶の味わいに影響を与えるのでは…と思っていたからです。

しかし、このままでは憧れの暮らしは始まりません。そこで今回、急須選びを決意しました。

幸い、ホテル1899東京のショップにも急須の取り扱いがあります。せっかくなら自分に合ったものを選びたい。まずは以前から気になっていた「急須の形状による違い」について調べながら、急須選びの旅に出発してみたいと思います。

<目次>

急須選びは味に影響する?

結論から言うと、急須の形状は味わいに影響するようです。
もちろん、お茶の味を最も大きく左右するのは茶葉そのものであることは言うまでもありません。
しかし、急須の形状によって茶葉の動き方、茶葉の開き方、湯温の下がり方、浸出の進み方、湯ぎれの良さなどが変わるため、同じ茶葉でも味わいに違いが生まれます。

例えば「甘味がしっかり出る」「香りが立ちやすい」「渋味が穏やかになる」といった違いは、急須の構造によって生まれます。つまり急須は単にお茶を淹れるだけでなく、「お茶の魅力を引き出す道具」でもあるのですね。

美味しくお茶を淹れる急須の条件

美味しくお茶を淹れる急須には、大きく2つの条件があります。
・お湯が対流すること。
・最後まで注ぎ切ることができること。

では、それを叶える急須を選ぶためには、どこに着目すれば良いのでしょうか。

形状ごとの特徴とその仕組み

お湯の対流や湯ぎれの良さは、急須の形や構造によって変わります。まずは代表的な形状ごとの特徴を見ていきましょう。

丸型の急須

急須の形状にはさまざまありますが、大きく分けると「丸型」と「平型」に分類できます。
まず、丸みのある急須。ころんとした形が可愛らしく、いわゆる「急須らしい急須」を思い浮かべるとこの形をイメージする方も多いかもしれません。

丸型の急須は、お湯が深く溜まりやすく、内部で対流が起きやすいのが特徴です。お湯の中で茶葉がゆっくり動くことで、茶葉全体が均一に開きやすくなります。また、表面積に対して容量が大きいため、温度が下がりにくく適温を保ちやすいという特徴もあります。

その結果、旨味成分や香りをしっかり引き出しやすく、深蒸し煎茶や玉露のような濃厚な味わいのお茶と相性が良いとされています。

平型の急須

一方、平たく横に広がった平型の急須は、比較的湯温が下がりやすい形状です。
温度が高いほど渋味や苦味成分は抽出されやすくなるため、平型の急須は渋味を抑え、軽やかで透明感のある味わいになりやすいと言われています。
爽やかな香りを楽しみたい浅蒸しの煎茶などに向いているそうです。

<Sencha 320 急須(南景製陶園)>

底が広い形状により、丸型と比べると対流は緩やかになります。ですが、扁平または針状のことが多い日本茶の茶葉が、重なることなく一層に広がってお湯と接する面積が最大化されます。その形状のおかげで、湯冷しをして淹れることの多い煎茶などでも、穏やかで均一な浸出が可能です。

こちらは、「鉄鉢 急須」(南景製陶園)。
丸みを帯びながら、やや平たい形状で、丸型と平型のいいとこ取りと言えそうです。 

取手の位置

急須の取手にもいくつか種類があり、一般的な「横手型」のほか、上に取手が付いた「上手型」や、後ろ側に付いた「後手型」などがあります。取手の位置によって、持ちやすさや注ぎやすさにも違いが生まれます。

「最後までしっかり注ぎ切れること」を考えるうえで、取手の位置も見ておきたいポイントです。

当ショップで扱っている急須はどれも「横手型」と言われるもので、注ぎ口に対して80〜85度の位置に取手があります。手首を捻らず自然な動作でお茶を注ぐことができ、持ち手が安定しているためコントロールしやすく、最後の一滴まで注ぎ切ることができます。

急須選びで見逃せないこと

茶漉しの形状

当ショップで扱う南景製陶園の急須には、茶漉しの形状が二種類あります。
お手入れのしやすさ、扱いやすさだけでなく、味わいにも違いが出ます。

底網・・・鉄鉢 急須
網を数ミリ浮かせてはめ込んでいて、網の下に注ぎ口があるため必ず網を通ったお茶が注がれます。茶葉が底面に触れていないため、湯切れ良いのも特徴です。目が細かいため、よりクリアな味わいになります。
網の目より細かなものは通りますが、流水で洗い流すことができます。

<底網>

陶器製共茶漉し・・・Sencha 150 急須/Sencha 320 急須
急須と一体になっている昔ながらの製法。急須内の空間を広く使えるため、茶葉がきちんと広がり、茶葉がもつ味わいを引き出すことができます。
微細な茶葉を通すため、より豊かな味わいになり、とろりとした口当たりになることがあります。

<共茶漉し>

大きさ選びも重要

大は小を兼ねると思いきや、大きさ選びも味わいに関わります。
お茶を淹れる人数と急須の大きさが合っていない場合には、うまく浸出できない場合があります。例えば大きめの急須で少量のお茶を淹れようとすると、湯量が足りず対流が起こりにくくなるためです。
急須の大きさで迷った場合は、まずは普段何人分を淹れることが多いかを目安に考えるのがおすすめです。
1〜2人なら150ml〜250ml程度、家族で楽しんだり来客時にも使いたい場合は300ml以上がひとつの目安になります。

(左)Sencha 320 急須/(右)Sencha 150 急須

急須選びの重要度

とはいえ、急須だけで劇的にお茶の味が変わるわけではありません。
一般的には
1.茶葉
2.湯温
3.浸出時間
4.水質
5.急須
の順に、お茶の味への影響が大きいとも言われています。
もちろん組み合わせによっても変わりますが、急須は「味を決める主役」というより、お茶の魅力を引き出してくれる存在なのかもしれません。

私が急須選びで大切にしたこと

いろいろ調べてみた結果、急須選びは正解がひとつだけではないことが分かりました。

味わいへの影響を考えるなら、形や構造、大きさも大切。でも、毎日使うことを考えると、自分にとって使いやすいかどうかも同じくらい大事なポイントだと感じました。

私自身が今回大切にしたのは
・手入れがしやすいこと
・持った時に重すぎないこと
・「自分時間」を少し特別にしてくれること
の3つ。

急須選びの旅を続けるうちに、「どれが一番良いか」を探していたつもりが、「自分はどんなふうにお茶を楽しみたいのか」を考えている時間になっていました。

そんな旅の中で今回たどり着いたのが、こちらです。

今回選んだのは

私は今回、「Sencha 150 急須」を選びました。
茶葉が浸かったままにならない底網の茶漉しも、二煎目好きな私としては捨てがたいポイントでしたが、お手入れの手軽さから共茶漉しのものを。お茶本来の味わいを引き出せるという点にも惹かれました。「横手型」の取手なので、最後までしっかり注ぎ切ることも、気負わずできそうです。

また、平型の形状が煎茶の特徴に合っているということがわかりとても魅力的に感じ、平型の「Sencha 320 急須」と、少し高さのある「Sencha 150 急須」で迷ってしまいました。
決め手は、急須について調べるうちに、「日々の暮らしに取り入れるところから始めたい」と感じたこと。
「Sencha 150 急須」は小ぶりながらも高さがあり、共茶漉しによって急須内の空間を広く使えるため、お湯がしっかり対流し、茶葉がゆったり広がりそうなところにも惹かれました。
コンパクトで軽く、お手入れも難しくなさそうなので「自分時間」のお供に気軽に使いたいです。

急須の形状ごとにその仕組みによる効果も異なるため、一度に淹れたい量、使う茶葉の種類によっても相応しい急須の形状が変わることがわかりました。

お茶を飲む時間を少し丁寧に過ごしたい。
お気に入りの茶葉をもっと美味しく楽しみたい。

そんな気持ちに寄り添ってくれるのが急須なのかもしれません。
急須選びの旅をとおして、急須は単なる道具ではなく、「お茶の時間そのものを楽しむためのアイテム」なのだと感じました。
まずは気負わず、自分がこれでお茶を淹れてみたいと思えるひとつを選んでみてはいかがでしょうか。

CHACHACHA缶 4種セット

SHOP 1899 ONLINE

お茶との時間を
暮らしの中に

Click