
知っておきたい、正しい急須の手入れ方法 ~茶渋の落とし方~
おいしいお茶の要素は、良質な茶葉、おいしいお水、淹れ方、そして、急須。これら4つが大きく関わっていると思います。
今回は、急須にフォーカスし、おいしいお茶と急須の関係について調べてみたのでご紹介します!
おいしいお茶に絶対必要な急須の手入れとは
様々な素材や形状の急須がありますが、おいしいお茶になるために必要なのは、“状態のよい急須”であることが大前提です。
どんなに良質な茶葉やおいしいお水を使っていたとしても、さび付いた茶こしのついた急須ではおいしいお茶にはなりません。洗剤の臭いのする急須ではおいしいお茶にはなりません。
急須がきちんと手入れされている、つまり、状態のよい急須であることがおいしいお茶を淹れるために大切な要素です。
急須の手入れポイント①
劣化した茶漉しは使わない
最近では、金属製の茶漉しがついた急須も多くありますよね。この茶漉しが劣化し、さびてしまったら、お茶の味を損ねてしまいます。多くの金属製の茶漉しにはフッ素コーティングがほどこされていますが、このコーティングも使っていくうちに剥がれてしまうものです。
劣化した茶漉しは交換することが必要です。

急須の手入れポイント②
急須を洗う時はお湯か水を使う
一般的に、急須は洗剤での洗浄や臭いの残る漂白剤の使用はしないことが推奨されています。これは、特に陶器の急須の場合、洗剤の香りや成分が吸着されてしまい、お茶の香りや味に影響を及ぼすといわれているためです。
急須の洗浄は基本的にお湯か水を使います。お茶を淹れ終わったら、お湯ですすぎ、茶殻をきれいに洗い流します。

急須の手入れポイント③
細かい部分は歯ブラシや綿棒を使う
急須を洗う際は、茶葉が残らないようにしっかりとすすぐことが大切です。
茶漉しは専用の歯ブラシで優しくこすり、急須の注ぎ口には、綿棒を使ってこすり洗いするとよいでしょう。歯ブラシは柔らかめのものがおすすめです。

急須の手入れポイント④
しっかりと乾燥させる
急須にカビが生えてしまっては、おいしいお茶を淹れることはできませんよね。急須はしっかりと乾燥させることが大切です。
洗い終わった急須は、注ぎ口を斜め下に向けて乾燥させると、内部に水が残らず乾燥しやすいです。収納する際は、内部が乾燥していることを確認してからしまいましょう。

急須を購入したときに付いている、注ぎ口の透明のカバーは外していいの?
ずばり、購入後すぐに外して大丈夫です。この透明カバーは注ぎ口が割れないように付けられているものだそうです。透明カバーが付いたままだと、汚れや水分が残りやすく、お茶の味にも影響を及ぼすことがありますので、購入後は取り外して使いましょう。

急須の茶渋の落とし方
急須はお湯か水で洗う、というのが基本ですが、茶渋がついてしまったらお湯や水だけでは落としきれません。茶渋がついた時の手入れについてご紹介します。
食器棚に眠っている茶渋のついた急須と湯呑で試してみました!

重曹を使う
①鍋にお湯を沸かして火を止めます。水1Lに対して重曹大さじ2~3杯を入れてよく溶かします。
②急須を入れ、そのまま15~30分間漬けておきます。
③急須を取り出し、歯ブラシやスポンジで茶渋汚れをこすります。
④水で十分に洗い流し、乾燥させます。

浸け置き後はやさしくこするだけで茶渋がすっきりと落ちました!
酸素系塩素剤を使う
①ぬるま湯(40~50℃)1Lに対して酸素系塩素剤大さじ1杯を入れてよく溶かします。
②急須を入れ、30~60分間漬けておきます。
③急須を取り出し、歯ブラシやスポンジで茶渋汚れをこすります。
④水で十分に洗い流し、乾燥させます。
※塩素系ではなく、酸素系塩素剤(酸素系漂白剤)を使用しましょう。

洗い流すと茶渋がなくなっていました!
金属たわしや研磨剤は使わない
汚れを取ろうとして、金属たわしや研磨剤でゴシゴシとやりたくなりますが、急須に傷がついてしまうので使わないほうがよいでしょう。急須に傷がついてしまうと、その傷の部分に茶渋がつきやすくなってしまいます。
今回は、おいしいお茶に必要な正しい急須の手入れについてまとめてみました。
「お茶道具を大切にする、手入れする」、それがおいしいお茶になる過程だと思うと、急須で淹れたお茶の一杯がなんとも特別なものに感じてしまいますね。
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