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日本茶セミナー「1899ティーカレッジ」、第14回を開催しました

第12回1899ティーカレッジ

皆さん、こんにちは。
GREEN TEA RESTAURANT 1899 OCHANOMIZUの古幡です。

今回は、5月21日(日)に開催した日本茶セミナー「第14回 1899ティーカレッジ ~新茶お茶摘み体験バスツアー~」の様子をご紹介させていただきます。 本日の様子をお伝えする前に、そもそも「1899ティーカレッジ」って何ですか??という方も多いと思いますので少し説明させていただきます。 1899ティーカレッジとは、当店のコンセプトでもある日本茶の素晴らしさを、様々な視点でより広げていこうという活動の一環である日本茶セミナーです。

最近皆さん、急須でお茶を飲んだことはありますでしょうか? 「毎日飲んでるよ」という方ももちろんいらっしゃると思いますが、実はここ最近自宅に急須が無い家も増えてきているという話をよく聞きます。 飲料の多様化やペットボトルの普及など様々な要因が語られていますが、結果日本茶は近年輸出は増えているものの、国内での供給量は減ってきている状況です。

1899ティーカレッジでは、伝統的で親しみある日本茶を、改めて美味しくいただき、急須のある日本茶の風景を見直していただくことを目指し、今回講師をお願いした指導経験豊富な日本茶インストラクターである若葉園(東京・日暮里)の竹内ひさ代氏や、日本茶からワイン、日本酒、チーズと幅広い見識を持つ二宮斉子氏に加え、外部講師たちが、実際に現場で培った、自宅で楽しめる日本茶の楽しみ方をお伝えしていくことを目指しています。下の写真は過去の1899ティーカレッジの様子です。


過去の1899ティーカレッジの様子

当店をご存知でない方のために、なぜこのようなことを私たちが行っているかというと、1899ティーカレッジを行う「GEEN TEA RESTAURANT 1899(いち・はち・きゅう・きゅう) OCHANOMIZU」は、『お茶のあるおもてなしの食風景』を創る創作和食店です。 創業百十余年のホテル龍名館お茶の水本店の1階メインダイニングとして、ホテルのコンセプトである「和」を、食の観点から「お茶」と「和食」で表現しました。

日本の伝統的な飲料であり、現代でも多くの人に親しまれている日本茶は、飲料の多様化や、ペットボトルの普及などにより、若い世代を中心に急須離れがささやかれています。しかし、近年、健康志向の高まりから日本に限らず世界中で愛飲されており、お茶のルネッサンスでもあると私達は感じています。 飲食店では無料で提供されている日本茶も、コーヒーや紅茶のように、より多くの人に価値を感じていただくことはできないでしょうか。近年、そのようなカフェなども多く誕生しておりますが、急須離れがささやかている現代で、より多くの方に知っていただくことが必要と私達は感じています。

茶道とも煎茶道とも違う1899流のおもてなしで、日本茶の素晴らしさ、楽しみ方を伝えられる、「お茶のあるおもてなしの食風景」をお届けしたいという思いを掲げているのが、1899ティーカレッジなのです。

当店の立ち上げ当初から、お店で料理とお茶を出すだけでなく、文化を発信する場所にするためには、是非こういう活動が必要であると考え、店のオープンから4ヶ月目の2014年11月からスタートしています。


GREEN TEA RESTAURANT 1899 OCHANOMIZUの店内

今回のテーマは、「新茶お茶摘み体験バスツアー」。
普段は御茶ノ水の店舗で、お茶のプロフェッショナルの先生方のお話を聞きながら試飲や試食を行っていただき、お茶についての知識を深めていただくのですが、 新茶の時期である5月には、毎年、実際に茶園に行ってお茶について学ぶバスツアーを行っています。
行先は、“日本三大銘茶”の一つである狭山茶を生産する、埼玉県狭山市の茶農家「宮野園」です。
お茶屋さんでも体験したことが無い方が多いという、茶園での新茶摘みを存分に行っていただく他、抹茶の茶臼挽きなどの貴重な体験ができる、毎年人気のツアーです。

朝9時30分、お茶の水にある1899にお集まりいただき、受付を済ませていただいた後は、早速狭山に向けて出発です。


出発地

ご同行いただくのは、日本茶インストラクターの竹内ひさ代先生と、二宮斉子先生です。
先生方による狭山茶についての解説を聞きながら、バスは狭山市に向います。
狭山茶は、寒さのために年に二度しか収穫が出来ない代わりに、葉に厚みが出る為、味が凝縮されて濃くて深い風味を楽しむことが出来るそうです。

都心から約1時間で、狭山市「宮野園」に到着。
雲一つない青空の下、一面の茶畑が出迎えてくれました。


参加者

茶畑

冷たいウェルカムティーをお出しいただき、水出しの狭山新茶、狭山紅茶、狭山茎ほうじ茶を飲み比べます。


ウェルカムティー

水出し茶を楽しんだあとは、さっそく茶摘みの体験です。
宮野園では、ご希望の方には"茶娘衣装"にお着替えいただくことも可能です。
今回はなんと・・・全員のお客様に茶娘に変身いただきました!
男性のお客様も、素敵に着こなされていらっしゃり、茶娘ならぬ"茶息子"に変身されていました。

宮野園には、お茶ファンにはたまらない"茶箱"を積み重ねた一角もあり、写真撮影スポットにぴったりです。今回も多くの方が茶箱を背景にお写真を撮られていました。


茶娘衣装

茶畑では、新茶の摘み方についてレクチャーを受けた後、思い思いにお茶摘みを楽しんでいただきます。


お茶摘みの様子1

お茶摘みの様子2

お茶摘みの様子3

摘んだ茶葉は、お土産としてお持ち帰りいただけます。


摘んだ茶葉

茶摘みの後は、ランチタイムです。
1899の料理長がこの日の為に考案した、茶葉入りコロッケや、焙じ茶風味の鶏の照り焼き、鰆の煎茶塩蒸しなど、7品のお茶料理を詰め合わせた「お茶づくし弁当」をお召し上がりいただきます。


お茶料理を詰め合わせたお弁当

食べている様子

一緒にいただくのは、採りたて・揚げたての茶葉のてんぷらです。
茶葉は採るとすぐにしおれたり痛んだりしてしまうため、鮮度を保ちにくく、一般にはなかなか流通しないそうです。柔らかく、ほろ苦いお茶の葉を丸ごと贅沢にいただきました。


天ぷら揚げている様子

食後は、「宮野園 」企画 仕入部長 仕入部長、日本茶インストラクターである宮野圭司さんに、”手作り茶”作りを実演いただきました。
電子レンジを使うことで、ご自宅でも簡単に手作り茶が作れるのだそうです。


日本茶インストラクターである宮野圭司さん

元は葉っぱだったものが、サラサラなお茶になりました。


サラサラなお茶

その後は、狭山産、宮崎産、八女産、静岡産、鹿児島産の5つのお茶の香り、味わいの違いを体験したり・・・


お茶の香り、味わいの違いを体験1

お茶の香り、味わいの違いを体験2

茶臼で抹茶挽きに挑戦いただき、挽きたての抹茶をソフトクリームにかけてお召し上がりいただきました。
できたての抹茶は香りも風味も良く、お客様からは「昨日食べた市販の抹茶ソフトと全然違う」という声も上っていました。


抹茶挽き体験

できたて抹茶ソフト

こうして、お茶に関する体験が盛りだくさんのツアーは幕を閉じました。
ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。

次回ティーカレッジは、10月に1899での開催を予定しています。
ご期待くださいませ。

集合写真

2017年5月21日
GREEN TEA RESTAURANT1899 OCHANOMIZU
古幡