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日本茶セミナー「1899ティーカレッジ」、第3回を開催しました

1899ティーカレッジ

皆さん、こんにちは。
GREEN TEA RESTAURANT 1899 OCHANOMIZUのスーパーバイザー矢部です。

本日は、3月15日(日)に開催した「1899ティーカレッジ 〜第3回:抹茶~茶の湯を通した作法と心得~」の様子を皆さんにお伝えさせていただきます。

その前に、毎度ご紹介させていただいておりますが、少し「1899ティーカレッジ」自体に触れたいと思います。1899ティーカレッジとは、当店のコンセプトでもある日本茶の素晴らしさを、様々な視点でより広げていこうという活動です。

最近皆さん、急須でお茶を飲んだことはありますでしょうか?「毎日飲んでるよ」という方もいらっしゃると思いますが、実はここ最近自宅に急須が無い家も増えてきているという話をよく聞きます。飲料の多様化やペットボトルの普及など様々な要因が語られていますが、結果日本茶は近年輸出は増えているものの、国内での供給量は減ってきている状況です。

1899ティーカレッジでは、伝統的で親しみある日本茶を、改めて美味しくいただき、急須のある日本茶の風景を見直していただくことを目指し、今回講師をお願いした指導経験豊富な日本茶インストラクターである若葉園(東京・日暮里)の竹内ひさ代氏や、日本茶からワイン、日本酒、チーズと幅広い見識を持つ二宮斉子氏に加え、外部講師たちが、実際に現場で培った、自宅で楽しめる日本茶の楽しみ方をお伝えしていくことを目指しています。

当店をご存知でない方のために、なぜこのようなことを私たちが行っているかというと、1899ティーカレッジを行う「GEEN TEA RESTAURANT 1899(いち・はち・きゅう・きゅう) OCHANOMIZU」は、『お茶のあるおもてなしの食風景』を創る創作和食店です。 創業百十余年のホテル龍名館お茶の水本店の1階メインダイニングとして、ホテルのコンセプトである「和」を、食の観点から「お茶」と「和食」で表現しました。

日本の伝統的な飲料であり、現代でも多くの人に親しまれている日本茶は、飲料の多様化や、ペットボトルの普及などにより、若い世代を中心に急須離れがささやかれています。しかし、近年、健康志向の高まりから日本に限らず世界中で愛飲されており、お茶のルネッサンスでもあると私達は感じています。 飲食店では無料で提供されている日本茶も、コーヒーや紅茶のように、より多くの人に価値を感じていただくことはできないでしょうか。近年、そのようなカフェなども多く誕生しておりますが、急須離れがささやかている現代で、より多くの方に知っていただくことが必要と私達は感じています。

茶道とも煎茶道とも違う1899流のおもてなしで、日本茶の素晴らしさ、楽しみ方を伝えられる、「お茶のあるおもてなしの食風景」をお届けしたいという思いを掲げているのが、1899ティーカレッジなのです。 過去2回は主に「急須で淹れるお茶」について、どのように美味しく淹れるかなど、ご紹介させていただき、今回は第3回目になります。


今回のテーマは、「抹茶~茶の湯を通した作法と心得~」。「茶の湯」というと少し敷居が高く感じられる方も多いのではないでしょうか。そんな方々へ向けて、私達は畳の上ではなく、テーブルと椅子のあるレストランという環境の中で、皆さんに親しんで頂きたいと考えております。

今回講師をお願いしたのは、古儀茶道藪内流脇教授の藤本旬氏。(社)日本おもてなし推進協議会 特別顧問、フランス語通訳案内士として活躍されており、広告代理店への入社後、コピーライター、イベントプランナー、訪日富裕層マーケッターなどを経て現在はグローバルジャパンの飛躍に向けた、おもてなし文化のプロデューサーとして活躍されている方です。
通訳案内士としては、茶道、香道、清元などを始めとする様々な日本の伝統文化を学ぶ一方で、食文化についても和食からワインまで、幅広く上質な世界の探求を続けていらっしゃり、様々な視点からのお話をお伺いできる素晴らしい先生です。

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

今回は来店後、まず藤本氏自ら焼いていただいた茶碗を皆さんに選んでいただきました。正面にはホテル龍名館お茶の水本店の「龍」の字を入れていただき、後ろには店名である「1899」と入れていただきました。

皆、それぞれ好みの茶碗を手に取り、さっそくティーカレッジ開講。

1899ティーカレッジ

まずは簡単に「茶の湯ってそもそも何??」という基礎的な部分からご説明いただきました。スライドによる説明と合わせて、順次選んでいただいた茶碗にて、先生に薄茶を点てていただき、一服いただきました。当日は22名様分のお抹茶のご用意だったため、講義と合わせて一服いただき、主菓子もお楽しみいただきました。

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

休憩中は本日の亭主である藤本先生より、濃茶を練っていただくデモンストレーションを実施。
また濃茶の召し上がり方も、様々な視点から解説いただきました。

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

休憩後は、また藤本先生の解説と平行して、皆さんに薄茶を実際に点てていただく機会が設けられました。立礼にて、先生に優しく指導いただきながら、御自服をいただき、今度は干菓子をお楽しみいただきました。これまで茶道の経験がある方々も多くいらっしゃいましたが、初めてという方も多く、皆さん貴重な機会になったのではと感じました。

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

今回は普段の家庭で淹れるお茶とは別で、茶道の要素も加わり、これまで日常で体験しなかったという感想もいただきました。しかし、海外からの旅行者も増えている中、皆さん茶道や抹茶をはじめ日本文化に関心が高まっている中、日本人の私達がもう少し身近に抹茶の世界を踏み込んでも良いのかなと感じた一日でした。実際に体験もされて、最後は藤本先生に質問される方もいらっしゃるなど、第3回目もなごやかな「1899ティーカレッジ」となりました。

2015年3月18日
GREEN TEA RESTAURANT1899 OCHANOMIZU
スーパーバイザー 矢部