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日本茶セミナー「1899ティーカレッジ」、第1回を開催しました

1899ティーカレッジ



皆さん、こんにちは。
GREEN TEA RESTAURANT 1899 OCHANOMIZUのマネージャー宮地です。

本日は、11月23日(祝)に開催した「1899ティーカレッジ 〜第1回10種のお茶を見て、触って〜」の様子を皆さんにお伝えさせていただきます。

...と、その前に、そもそも「1899ティーカレッジ」って何ですか??という方も多いと思います。1899ティーカレッジとは、当店のコンセプトでもある日本茶の素晴らしさを、様々な視点でより広げていこうという活動です。

最近皆さん、急須でお茶を飲んだことはありますでしょうか?「毎日飲んでるよ」という方もいらっしゃると思いますが、実はここ最近自宅に急須が無い家も増えてきているという話をよく聞きます。飲料の多様化やペットボトルの普及など様々な要因が語られていますが、結果日本茶は近年輸出は増えているものの、国内での供給量は減ってきている状況です。

1899ティーカレッジでは、伝統的で親しみある日本茶を、改めて美味しくいただき、急須のある日本茶の風景を見直していただくことを目指し、今回講師をお願いした指導経験豊富な日本茶インストラクターである若葉園(東京・日暮里)の竹内ひさ代氏や、日本茶からワイン、日本酒、チーズと幅広い見識を持つ二宮斉子氏に加え、外部講師たちが、実際に現場で培った、自宅で楽しめる日本茶の楽しみ方をお伝えしていくことを目指しています。


当店をご存知でない方のために、なぜこのようなことを私たちが行っているかというと、1899ティーカレッジを行う「GEEN TEA RESTAURANT 1899(いち・はち・きゅう・きゅう) OCHANOMIZU」は、『お茶のあるおもてなしの食風景』を創る創作和食店です。 創業百十余年のホテル龍名館お茶の水本店の1階メインダイニングとして、ホテルのコンセプトである「和」を、食の観点から「お茶」と「和食」で表現しました。

日本の伝統的な飲料であり、現代でも多くの人に親しまれている日本茶は、飲料の多様化や、ペットボトルの普及などにより、若い世代を中心に急須離れがささやかれています。しかし、近年、健康志向の高まりから日本に限らず世界中で愛飲されており、お茶のルネッサンスでもあると私達は感じています。 飲食店では無料で提供されている日本茶も、コーヒーや紅茶のように、より多くの人に価値を感じていただくことはできないでしょうか。近年、そのようなカフェなども多く誕生しておりますが、急須離れがささやかている現代で、より多くの方に知っていただくことが必要と私達は感じています。

茶道とも煎茶道とも違う1899流のおもてなしで、日本茶の素晴らしさ、楽しみ方を伝えられる、「お茶のあるおもてなしの食風景」をお届けしたいという思いを掲げているのが、1899ティーカレッジなのです。


1899ティーカレッジ


私は当店の立ち上げから関わっているのですが、お店で料理とお茶を出すだけでなく、文化を発信する場所にするためには、是非こういう活動がしたいと考えており、この度、店のオープンから4ヶ月目で落ち着いてきたこともあり、実施に至りました。


今回のテーマは、「10種のお茶を見て、触って」。10種類というのは、煎茶、深蒸し煎茶、玉露、碾茶、蒸し製玉緑茶、釜炒り製玉緑茶、ほうじ茶、紅茶、ウーロン茶、粉茶。これら色々な種類のお茶を飲んだことのある私達でも、実際にその茶葉に触れたり、飲み比べたりすることはなかなかありませんよね。さらに、それぞれのお茶がどのような違いで分類されているかも知る機会は少ないですよね。お茶の基礎ではあるのですが、まずはそういった部分を体験いただきながら知っていただこうというテーマです。

今回講師をお願いしたのは、(有)若葉園取締役であり、日本茶インストラクター1期生である竹内ひさ代先生と、日本茶以外にも見識の広い二宮斉子先生のお二方。お二方とも、当店に色々とお力をお借りしている、大変お世話になっている方です。

まずは店長矢部からのご挨拶。様々なイベントを担当してきた矢部でしたが、当店でのこのようなイベントは初めてということもあり、少々緊張気味でした(笑)。

店長矢部の挨拶



今回はご参加いただいた方々に簡単な自己紹介をいただいたのですが、「お茶に興味があって…」という理由だけではなく、お仕事柄お茶に関することをやっている方々や、「お茶の主要産地の出身だから改めて学びたい」など、個人的には志の高い方々に集まっていただき大変嬉しかったです。

その後竹内先生による基本的なお茶のことについてのご紹介。実際にお茶の木を見ていただいたり、お茶の三大分類についてのご紹介。ここは皆さんにワークシートをお配りし、プロジェクターのスライド資料をご覧いただきながら、20分程度解説させていただきました。

竹内ひさ代先生


竹内ひさ代先生



その後、10種類のお茶と言いつつ、当日用意したのは14種類のお茶。全て拝見盆に乗せて、茶葉そのものの状態をご覧いただけ、見た目や香り、触感などを確認いただきました。さらにその後、全てのお茶を味見。

この辺りから皆さん盛り上がっていただき、それまでお話しされていない方々同士も仲良く盛り上がっていただきました。皆さん、「この味は好き、嫌い」、「違いがわからない」、「こんなに違うのか」、などなど話されていました。

実は私も店のオープン前に、研修として同様に多くのお茶を見ましたが、実際に飲んでみたり、味を見ると、その違いが分かり、新鮮な体験だったのを覚えております。これがその際の写真です。

日本茶セミナーの様子


日本茶セミナーの様子


日本茶セミナーの様子


日本茶セミナーの様子


日本茶セミナーの様子



その後、皆さん写真なども撮影いただき一旦休憩。休憩中も講師の皆さんにご質問いただくなど、積極的な方が多く、講師の方々も喜んでおられました。

休憩後は、実際にお茶を淹れていただく体験です。まずは竹内先生から淹れ方についての基礎をご紹介。その後皆さんに淹れていただきます。 今回淹れていただくお茶は、現在店舗で出している期間限定のトンネル茶。トンネル茶とは、お茶どころ・静岡の深蒸し茶。厳選した地元 産茶葉を浜松市の山奥にある、廃線トンネルの中のワインセラーで春から秋にかけ貯蔵する、ユニークな製法の日本茶です。気温 16度前後の低温の中で熟成することで、角がとれまろやかさが増し、旨味がくっきりと浮かび上がるような飲み口に。新茶とは違う、独特な風味をご堪能いただけるお茶なのです。

トンネル茶


竹内ひさ代先生


日本茶セミナーの風景



そして料理長大久保より、今回のイベントのための特製の栗入りどら焼きを提提供。バニラアイスには煎茶を挽いたものをかけたのですが、手前味噌ながら実はこれがとても美味しいのです。お茶の味や香りはもちろんのこと、一見口に残ると思いがちの煎茶が、サクサクと、まるでクッキーを入れたアイスクリームのように食感良いスイーツになるのです。最後は竹内先生、二宮先生と色々お話しいただき、無事に閉講となりました。

日本茶セミナーの風景



アンケートからも皆さんご満足いただけたようで、初回ながらホッと一息です。
実際にお客様を目の前にすると、こんなにもお茶を学びたいという方々がいることに、店のスタッフとして刺激にもなり、より幅の広い活動をしていきたいなと感じた次第です。

第二回は、来年2015年の1月下旬を予定しております。もっともっとお茶の素晴らしさを伝えられる時間を作れるようスタッフ一同気合いを込めていきますので、是非お楽しみに。


2014年11月25日
GREEN TEA RESTAURANT1899 OCHANOMIZU
マネージャー 宮地