2019/08/10 ゆるやかな時間の話 太田菜穂子
木漏れ陽が差し込む縁側ではたきをかけていた母が手をとめて、幼稚園の先生の名前を正しくいえない私に「オオブボじゃなくて、オ・オ・ク・ボよ。」と何度も繰り返し教えてくれたあの光景をなぜか今もはっきり覚えています。 当時、5人家族が暮らすには小さすぎるくらいの我が家だったのに...