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1899 CHACHACHA Blog

山陰と山陽と私~中国地方のお茶の旅~|1899 CHACHACHA BLOG

2024/01/20 ゆるやかな時間の話 中廣千沙希

山陰と山陽と私~中国地方のお茶の旅~|1899 CHACHACHA BLOG


山陰と山陽と私~中国地方のお茶の旅~

    目次
  1. 山陽のお茶
  2. 山陰のお茶
  3. 1899を通してお茶と触れ合ってみませんか?

最近、寒くなってきました。
去年は秋を端折って10月・11月にも関わらずぽかぽかで1月にやっと冬らしさに見舞われている気がします。
冬嫌いな私ですが、冬もあっという間で、あの厳しい寒さが長く体現できないのが逆に寂しく感じます。
外の寒い外気を浴びた後に、あったかヒーターでぬくもり、みかんと渋めのお茶をすする。
それがたまらなく好きで冬の醍醐味!なんて思うのです。

さて、今年のお正月は地元である広島に帰らなかったということもあり、少し地元が恋しくなり、中国地方のお
茶をとりよせて地元気分を味わいました。

中国地方でも隣接している県にも関わらずこんなにも風味、味わいが違い、またそれぞれに個性がある。
飲み比べて面白みをかんじました。
地方でもこんなに差がでるのは国は違えどワインやコーヒーにとても似ていると思いました。
飲んでみた中国地方のお茶を山陽と山陰に分けて紹介します。

山陽と山陰の主な違い

中国地方は比較的温暖な気候でお茶を栽培するのにとても適した場所といえます。
主に山陰 (日本海側) と山陽 (瀬戸内海側) で気候が異なり、山陰は降雨量が梅雨季、冬季に多く、山陽にくらべ雪が多いのが特徴です。
となり合った県にも関わらず、こんなにも異なるなんて驚き。
お茶の風味、地域の特色もまったく異なるに違いない!

山陽のお茶

世羅茶 −せらちゃ−(広島県)

広島県にある世羅という街で生産されているお茶。
ちょうど広島県のおへそあたりに位置し、北に三次・南に尾道が位置しています。

世羅町は昔から広島の台所と言われるほど、お米や産物を育てるのに適した気候で、
世羅のお米を和歌山県まで献上するために尾道が港として開港したほどです。
世羅茶の起源は日本各地を渡り歩いた中国の修行僧が、世羅に茶栽培を伝えたことが世羅茶の始まりと言われています。

世羅は古くから一番のお茶どころで、広島県のお茶の生産のなかでずば抜けて生産されています。
昔は学校のそばに茶園を設け茶を摘み、お茶の種を拾ってお小遣いを稼いでいたそう。
世羅町というと茶農家が栄えている印象で、今でも小学校で授業の一環として茶摘みが行われているほど、世羅町は全世代に受け継がれています。

そんな世羅茶は在来茶なのですが、温暖な気候で育った茶葉ということもあり、重い感じがなくてクセもなく、
すっきりとした味わい!
天日干しなのか、THE太陽を浴びました!という印象です!
また、近年異常発生している赤潮と原因となっていた海藻と大量に放置され行き場のなくなった牡
蠣殻を粉末にした肥料を取り入れています。
地球にも優しく体にも優しいお茶なんです。

小野茶 −おのちゃ−(山口県)

小野茶の始まりは約600年前、
江戸末期に長州藩が財政安定のため、山口県にお茶の栽培を普及させました。
今現在、山口県の9割を小野地区で栽培され、小野茶として親しまれています。
山口県の友人に一番有名なお茶について尋ねると、即答で小野茶と回答されました。
県を代表するお茶といっていいほどかもしれません。
小野茶の特徴的な1つとして、赤土と真砂土の混合土によって栽培されていることです。
赤土は茶葉へのミネラルを保ってくれる性質があるそう。
粒子が細かいほど味の厚みが少なく、逆に赤土で育った土地は非常に濃い味がするそうなんです。
土が違うと味わいにとても影響してくるんですね〜。

そんな赤土と小野湖から湧き出る濃い霧により、深い甘みと濃厚な味わい、渋みと苦みのバランスに優れた「濃い味」が特徴。
私が今回飲んだ防長翠は二番茶なので一番茶と比べ、より渋みが強く、お口の中がよりさっぱりしました。
なので、個人的にはピクニックでお弁当とのお供に持って行きたいですね。またお口直しにピッタリだと思いま
した!

山陰のお茶

出雲茶 −いずもちゃ−(島根県)

出雲茶は、かつては出雲国(いずものくに)と呼ばれていた地方で生産され、
松江藩の藩主が茶人であったことなどから、江戸時代からお茶の生産が盛んに行われていました。
松江藩の政策で、出雲国外から茶を輸出することを止め、経費の削減・他国開発の商品開発を狙って、
出雲国内で生産されたお茶は国外では、販売されず、国内のみで消費されていたそう。
武家だけではなく、農民層にまで喫茶習慣が広がりました。
そういったことから、出雲は御茶所と言われているのです。

山陰地方の特徴として冬になるとよく雪がつもります。
降雨量も多く、年間日照時間はどこの県と比較してもとても短いのでお茶を育てる環境に適しているとはとても
言い難い地域です。
そんな気候でお茶が育つのか。
栽培できたとしても何かと工夫をしないと美味しいお茶が成り立たないと思いますが。
そんな出雲茶は一部の生産方法として日光を完全に遮断して栽培をしています。
黒いネットで畝を覆い、1から2週間日光を絶った状態の後に栽培するとのこと。
被せることでテアニン(旨味)がカテキン(渋み)に変化することを防ぎ、茶葉に旨味が保たれた状態になります。


完全に日光が遮断されて育ったお茶は照り照りに日を浴びたお茶と比べてより葉は濃く、鮮やかな緑色なんです!
飲んでみるとお茶を淹れたときの深い香りが特徴で、旨味が濃縮されておりまろやかな美味しさがあります。

大山茶 −だいせんちゃ−(鳥取県)

中国地方の名峰の1つであり自然遺産である大山、そんな大山茶は大山の麓で生産されています。

大山は鳥取県内屈指のお茶の産地として知られています。
大山茶は日本茶の中で新しく、本格的にお茶づくりが始まったのは約40年前から。
島根県と同様に鳥取県も雪がたくさん降る地域です。

他の県と比べてもあまり生産ができていないのが現状です。
また、大山茶ならではの特徴として、大山から湧き出た水は海と山間地ならではの清らかな水。
茶葉に海のミネラルを多く含んでいるので、栄養価が高いのが特徴と言えます。

また、完全無農薬での栽培を行っており、無農薬紅茶、無農薬フレーバティーも生産されています。
こちらも旨みがやはり強く、まろやかな味わいでした。

〜お茶を飲んでみて〜

4つ全て同じ煎茶で飲んでみましたが、
異なる境遇、気候、手法なので全く異なる味わいや香りでした。
山陰地方は育ちにくい気候を工夫して、それぞれの農家の苦労をお茶を通して実感した気がします。
広島県の周辺にある県で、こんなにも種類があったなんて、中国地方は深い。と改めて感じました。
山陽と山陰のお茶について掘り下げていきましたが、他にもユニークな瀬戸内海で生産されているお茶を紹介し
ているブログもあるので、是非こちらも読んで見て下さい!

島と瀬戸内海と私 ~瀬戸内のお茶の旅~

1899を通してお茶と触れ合ってみませんか?

2月4日(日)にレストラン1899お茶の水にて、埼玉県狭山に伝わる製茶の仕上げ工程「狭山火入れ」の実演・試飲販売イベントが開催されます。

『ほいろ』を使って火入れした煎茶は試飲ができ、伝統的な味わいをその場で楽しむ事ができます。
ランチやカフェでレストラン1899お茶の水をご利用の際は、是非イベントでお茶と触れ合ってみませんか?

開催日時:2024年2月4日(日)11:00〜16:00