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島と瀬戸内海と私 ~瀬戸内のお茶の旅~|1899 CHACHACHA BLOG

2023/09/02 心の旅の話 中廣千沙希

島と瀬戸内海と私 ~瀬戸内のお茶の旅~|1899 CHACHACHA BLOG

島と瀬戸内海と私 ~瀬戸内のお茶の旅~

皆さん、はじめましての方ははじめまして!
1899グループホテルのホテル龍名館東京のフロントスタッフ中廣千沙希と申します。

突然ですが、皆さんの故郷は何が魅力ですか?
食べ物でしたり、場所でしたり、方言でしたり、特にこれが推せる!という方も人それぞれだと思います。
当たり前に使っていた電車、学校帰りに友達と通ったカフェ、今まで気にしていなかった日常が一旦故郷から離れて見ると脳裏に横切り、ふと寂しくなったり物思いに耽ったりしますよね。

私は島です!
生まれが広島県の島に面した港街、三原市が故郷であり、休みの日はいわゆる“島活’’をしていました。車で島から島へと渡り、そこの島の名産物を食べて島人のあたたかさを感じる。そこが島の魅力です。

前職が船の上で働いていたということもあり、約200の島を縫うように渡り切るのでたくさんの特徴のある島を見てきました。

例えば、創業150年の歴史のある醤油蔵「ヤマロク醤油」のある小豆島(しょうどしま)、約400匹のうさぎが生息する大久野島、瀬戸内海の神の島、大三島、かつて風待ちで栄えた大崎上島。

このようにたくさんの特徴のある島以外にも、実際に島に降りてみないと気づかない魅力が見つかるのが島のいいところです。鮮やかな沖縄県の海と一味違い、静かな波の音、凹凸が控えめな波とゆっくりと過ぎ去る時間、一見、地味ですがそこが魅力なんです。
分かりますかね。この魅力、伝われ!

私が島について語ると語っても語りきれないのでこの辺にさせていただきます笑
それほど本ブログで書ききれないほど瀬戸内海にはたくさんの魅力が詰まっています!!

〜島で栽培されるお茶のご紹介〜

ここまで島について触れてきましたが島にはお茶のイメージはありますか?
島はあたたかいからお茶を育てる気候にはないというイメージが湧いてくると思います。
実は、島でもいくつか行っている茶園もあります。

今回は島のお茶について個性的な島の紹介をまじえて掘り下げていきます。

日本最大の海賊が活躍していた因島の『海賊茶』

海賊茶?すごく興味をそそられる名前ですが、海賊茶とは因島(いんのしま)で有名なお茶、因島杜仲茶です。なぜ、海賊と歌われるのでしょうか?

かつて、因島には村上水軍という室町時代から戦国時代にかけて活躍していた海賊がいました。

海賊というとワンピースが思い浮かびますよね。パイレーツなど強引にお金や物を奪う海の荒くれ者を連想させられますが、村上水軍は上記で述べた海賊とは違い、敵でもなく味方でもなく瀬戸内海の交通や流通の秩序を守る上で、なくてはならない存在でした。

そんな村上海賊の主な活動は、札浦(関所)で通行料を微収し、水先案内人としての役割や当時の毛利氏や小早川氏と有力大名と手を組み、海上での戦いや兵糧の輸送などで勢力を拡大していきました。
こうした活動により、瀬戸内海全体の海上交通を支配していく存在となりました。

※ここで述べた村上海賊の活躍は本の一部ですので詳しい活躍に興味のある方は村上海賊ミュージアムを訪れてみて下さい!

そんなことから因島と海賊は縁のゆかりもあり、海賊の島なんて呼ばれるのです。

海賊茶と歌われる因島杜仲茶

そんな因島で栽培されるお茶は因島杜仲茶!
杜仲茶といえば体に良い健康茶として有名ですよね。

歴史のある因島で生産されている因島杜仲茶は広島ととても縁も深く、かつて平清盛が中国より持ち帰られたとされ薬として今に在り続けています。

因島の気候は潮風にさらわれ、柑橘が育つ温暖な気候は、市販で売られている物とは違い、ほのかな甘みが特徴的なんです。

因島は村上水軍だけでなく八朔やポルノグラフィティの出身地としても有名です。
また、多くの観光スポットやパワースポットがあり週末旅行としても最適な場所です!尾道にお立ち寄りの際は是非お手に取ってみて下さい。

万葉集に登場する島、祝島の『びわ茶』

祝島は山口県の南端にある島で、約1200万年前に噴火した安山岩からなっています。
古来から行き交う船の航行の安全を守る「神霊の鎮まり給う島」として崇められており、万葉集にも登場します。
そんな祝島で栽培されるお茶はびわ茶。

原発に頼らない島おおこしのためのお茶づくり

祝島では昔から原子直発電所立地問題が起きていますが島民のほとんどがそれに反対。
『原発に頼らない町づくり』のために島おこしに取り組み、反対運動の一環としてこのびわ茶が作られています。

びわ茶の効能

胃腸の弱い方・端息・慢性気管支炎・皮膚炎の方によく、夏バテ防止・疲労回復・利尿効果が期待できます。
びわの葉に含まれるアミグダリン(ビタミン17)はガン細胞を直接殺しながら
一方では栄養素(ビタミン17)としての働きで正常細胞を活発にし自己免疫力を高めて
間接的にガン細胞を殺すと言われています。

びわ茶の淹れ方

飲み方は、1.8リットルのお湯に茶葉4~5gが標準です
弱火で10分ほど煮出してください。

びわ茶の香ばしい香りとほのかな甘さでとても飲みやすく美味しかったです!
お茶漬けもさっぱりしていてお勧めです!

びわ茶だけでなく、島内には石積みの練塀で囲まれた家が多くあり、狭く入り組んだ路地共に独特の雰囲気を醸し出しています。桜の名所としてとても有名で4月には全島が山桜に覆われるほど見応え満載な島です!

素敵な島とお茶ライフを!

ここまで、島のお茶について紹介をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
瀬戸内の島は、島によって異なる文化など様々で、また面白いのが、異なる文化だからこそそれぞれの島にプライドがある所です。
歴史を捉えてみる面白さ、今と比べてみる面白さ、島々を比べて見る面白さ、語りきれないほど瀬戸内海には魅力があります。
この記事を通して、島やお茶に興味を持っていただけたならばとても嬉しい限りです!

他のお茶が気になったら

「レストラン1899お茶の水」と、新橋の日本茶カフェ「チャヤ1899東京」では、2023年9月1日から「ほうじ茶・番茶フェア」を開催しています。
岡山県の伝統的なお茶「美作番茶」、愛媛県のお茶「石鎚黒茶」などその産地でしか味わえないお茶が各店舗で楽しむことができます。

是非足をお運び下さい。
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