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日本茶の合組とは|1899 CHACHACHA BLOG
合組とは、ずばり‟様々な品種の日本茶を組み合わせること”です。「なぜ、わざわざ幾つもの日本茶を組み合わせるの?! 」、そんな疑問を持たれる方も多いと思います。しかし、合組があるからこそ、普段私たちが美味しいお茶を楽しむことができるのです。今回のブログは、そんな合組の話です。
日本茶を合組する理由
まず、キーとなる「荒茶」の話から紐といていきましょう。荒茶とは、簡単にいうと‟半製品状態のお茶”のことを指します。つまり、お茶農家が茶畑から生葉を摘み、その生葉を製茶工場で蒸して、揉んで、乾燥させて茶葉の酸化を止めただけの、いわば『収穫し、製茶をしただけの茶葉』です。茶問屋や茶師が市場を通して複数の荒茶を仕入れ、合組の仕上げをし、お茶を製品として完成させていきます。
さて、本題の日本茶を合組する理由ですが、それは「それぞれの茶葉が持つ良さを掛け算し、より美味しい日本茶を作り上げるため」です。荒茶は、品種や産地も多様で、それぞれの特徴も‟芳醇な苦味のある茶葉”、‟上品な旨味のある茶葉”、‟香りが良い茶葉”、‟水色(すいしょく)が鮮やかな茶葉”など様々。それぞれのお茶問屋の茶匠や茶師は、視覚、嗅覚、味覚、手触りなどの五感を活用して荒茶を合組し、理想の味わいの日本茶を作っていくのです。
また、もう一つ理由があります。それは「お茶の品質を安定させるため」です。当たり前ですが、茶葉は農作物なので、どうしても年によって不出来になったり、味わいにバラつきが出たりします。そこで、茶匠や茶師が、‟いつもの美味しいお茶”になるように、その年のお茶の特徴を見極めて合組をするのです。
茶匠が語る日本茶の合組のこだわり
合組は、その茶匠・茶師独自の考え方が表れるものと言っても過言ではありません。言い換えれば、‟こだわりの見せ所”。今回はそんな合組のこだわりについてを、1899でもお茶を仕入れている埼玉県狭山市の茶園「宮野園の宮野圭司氏」に伺ってみました。
ー 合組について教えてください
(宮野)合組は掛け算のようなもので、やはり合組することによって味わいに深みが増します。始めにゴールとなるお茶の味わいを定めてから、それに向かうように、それぞれの荒茶の特徴を見極めて合組していくのです。さらには、一煎目の味わいを追及するのはもちろん、続く二煎目、三煎目の味わいもイメージしています。
ー 合組で大切にしていることは何ですか
(宮野)なかでも、特に自身の感覚を大切にしていて、お茶以外のことも捉えるようにしています。例えば、その季節、その日ごとの工場内の湿度、気温、そして漂う香りなども感じながら、微妙なニュアンスで仕上げをしていきます。
宮野 圭司 氏
日本茶インストラクター
日本茶普及協会茶育インストラクター
全国茶商工業協同組合連合会認定 茶匠
全国手もみ茶振興会 認定教師
1899オリジナル合組の日本茶『六煎茶』
1899には、特別な合組のお茶「六煎茶」があります。手がけるのは、宮野圭司氏。
六煎茶とは、その名の通り、鹿児島県、宮崎県、福岡県、静岡県(2地域)、埼玉県のお茶、計6地域のお茶を合組したお茶。年によって多少の入れ替えがありますが、2017年の販売から埼玉県の狭山茶、静岡県の掛川茶、本山茶、福岡県の八女茶を変わらず使用しています。宮崎県は都城茶と串間茶のお茶のいずれか、鹿児島県は知覧茶を中心に採り入れています。
最後に、この六煎茶にかける宮野氏の想いをご紹介。「六煎茶では6種類のお茶を使用しています。お茶を含め食べ物も、自分が飲みなれた、食べなれたものは、どこか懐かしさを感じると思います。様々な地域のお茶を混ぜることで、自分が生まれ育った場所で飲んだ懐かしい味わいをどこかで感じていただけたら、六煎茶を愛していただけるのではないかと思い、合組しております。」
六煎茶は、1899両店のほか、【SHOP 1899 ONLINE】でも販売中です。ぜひ、皆さんも1899こだわりの合組の味わいをお楽しみください。
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