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ほうじ茶ラテが飲みたくて|1899 CHACHACHA BLOG
2020/10/24 一服のお茶のような話 編集長 山口沙織
美味しいほうじ茶ラテの作り方が知りたい
10月も下旬に終わりに差し掛かり、ずいぶん寒くなりましたね。いつからコートを着ようかと迷う時期が、今年もやってきました。
温かい飲み物が恋しくなってきて、最近ラテにはまっております。
これまではお茶もコーヒーも❝そのまま飲む派❞でしたたが、コロナ禍で在宅ワークが増えたころから、自宅での牛乳の消費量がうなぎ上りに。
ついイライラしてしまいがち(笑)の仕事のお供には、ほっこり感のある飲み物が気分にあうような気がしまして、スーパーで買ったお値打ちな抹茶やコーヒーをミルクで割ったり、甘いものを飲みたいときはたっぷりハチミツをいれてみたり、気分でいろいろな作り方を試しながら飲んでおります。
目分量の大雑把な作り方でも、抹茶ラテやコーヒーのラテは、自分で飲むには許せるくらいのそれなりの味になるのですが、そんな中で難しかったのがほうじ茶ラテ。
大雑把なりに、お茶はちょっと濃い目に淹れた方がいいのかな~と、茶葉を気持ち多めの作り方で試してみたのですが、なんだか水っぽい?というかぼんやりとした物足りない味わいのほうじ茶ラテに。
秋が深まり、寒くなってきたからこそ、これからたくさん飲みたかったのですが、おいしい作り方がわからず、家で飲むのは難しいかもしれない、と落ち込みました。
1899では、日本茶ラテを4種も販売しており、中にはほうじ茶ラテももちろん含まれているのですが、
味わいが繊細な日本茶を、おいしいラテとして成立させるのは、結構難しいのでは…?と今更ながら改めて気づかされた思いです。
そこで今回は、1899のほうじ茶ラテの作り方の秘密を探るべく、1899のドリンク開発責任者の坂上克仁にほうじ茶ラテの作り方の話を聞いてきましたのでご紹介いたします。
ラテに使用している、ほうじ茶のひみつ
(山口)早速ですが坂上さん、1899のほうじ茶ラテは、どうのように誕生したのでしょうか?
(坂上)1899での販売を開始したのは、新橋の日本茶カフェ「CHAYA 1899 TOKYO」がオープンした2020年2月のことです。
それまで1899では、急須で淹れるお茶を中心としたメニューを販売してきました。ですが、日頃から日本茶を飲んだり、急須に触ることがない方にも親しんでいただきたいという思いで、よりカジュアルな、誰にでも気軽に手に取っていただけるメニューを提供しようと開発されたのが「日本茶ラテ」シリーズでした。
現在は、お茶の水店と新橋店の両店で、ほうじ茶ラテのほかに、抹茶を使った濃茶、和紅茶、深蒸し煎茶のラテも販売しています。
(山口)1899のほうじ茶ラテは、優しい味わいですが、ミルクの中にもしっかりとほうじ茶の香りを感じますよね。どうしてでしょうか?
(坂上)日本茶というのは、コーヒーに比べると味が比較的薄く、繊細な飲み物のため、普通にミルクとあわせるだけの作り方だと味が負けてしまいます。
1899で使用しているのは、葉の色が黒に近い色になるまで焙煎した、「強焙煎」のほうじ茶です。
強焙煎した茶葉だと、一般的なものよりも香ばしさが強く出るので、しっかりとした味になります。コーヒーのような焙煎香や、ほのかな苦みもあり、ミルクに負けません。
さらに、淹れ方にもこだわっています。
その強焙煎のほうじ茶の茶葉を、通常の2倍の量使用し、2倍長い時間浸出させます。お湯の量は普段の半分なので、この作り方だととても濃いほうじ茶になるんですよ。
ミルクのこだわり
(山口)先ほど作り方を拝見しましたが、ティースプーンで10杯ほどの茶葉を使っていたので驚きました。伺った作り方だと、計算上は一般的なものの8倍の濃さの浸出液を使っているということですよね。贅沢な作り方ですね
ほうじ茶とあわせる、ミルクにもこだわりはありますか?
(坂上)もちろんです。
1899の日本茶ラテシリーズは、日本茶を幅広く楽しんでいただくために開発した商品ですが、日本茶の味わいを損なわず、本来の味わいを大切にしたいというのが大前提でした。
ですので、砂糖などの甘味を加えない作り方にこだわっています。
ほうじ茶ラテは、ほうじ茶の味わいを活かせるよう、ほうじ茶とミルクの2つだけを使ったシンプルな作り方のドリンクなので、ミルクの選定にもこだわりました。
(山口)先ほどミルクだけで試飲してみたのですが、単体で飲んでも甘みがあって、とってもおいしかったです。
(坂上)使用しているミルクは、生クリームの成分も入っている、濃厚で少し甘みがあるタイプです。
いろいろなミルクを使って試作を重ねたのですが、さっぱりしたミルクと日本茶をあわせる作り方だと、水っぽいような味になってしまうんです。
かといって、乳脂肪分が高いものを選んでも、甘みがないので物足りなさがあるんですよね。
そこで、適度な甘みと濃さがある、今のミルクにたどりつきました。
ほうじ茶の香りを活かしながらほのかな甘みが加わるような、ほうじ茶とミルクのバランスの良いラテができました。
(山口)お茶だけでなく、ミルクにもこだわる作り方で、ほうじ茶ラテの深みが増していたのですね。
そのほかに、作り方でこだわりの点はありますか?
(坂上)1899の温かいほうじ茶ラテには、仕上げにほうじ茶のパウダーを振りかけています。
ですので、最初の一口から、ふわっと香るほうじ茶ならではの味わいを楽しんでいただけると思います。
ほうじ茶ラテの作り方へのこだわりは、それ以外にも
(坂上)また、日本茶というものを、単なる飲料としてではなく、文化として少しでもお客様に伝えたいと思っています。ですので、作り方だけではなく、使用する茶器にもこだわりました。
1899では、お湯は「茶釜」を使って沸かします。
日本茶は、急須を使って一杯一杯丁寧に淹れています。
お茶の水の「レストラン1899お茶の水」も、新橋の「チャヤ1899東京」も、ドリンクを作るカウンターはオープンな作りになっていて、お客様からご覧いただけるようになっています。
ご来店時には、注目してみてください。
(山口)話を聞いていると、ほうじ茶ラテが飲みたくなってきますね。
坂上さん、最後にこのブログを読んでくださっている方にメッセージはありますか?
(坂上)ほうじ茶は、気温が低くなってくるこれからの季節にぴったりのドリンクです。
ほうじ茶の香ばしくてやさしい香りには、リラックス効果が期待できます。
ほっと一息つきたいときや、お仕事のお供にもぴったりです。
また、レストラン1899お茶の水なら、ほうじ茶がテーマになっている今秋の「1899アフタヌーンティープレート」と。
チャヤ1899東京なら、「ほうじ茶パン和栗」と一緒にお召し上がりいただき、ほうじ茶づくしで秋を満喫していただきたいです。
(山口)坂上さん、ありがとうございました!
ほうじ茶ラテの話、いかがでしたでしょうか。
お家でいろいろな作り方を試してみるのも、お店でならではの作り方で完成したドリンクをゆったり味わうのも、どちらもそれぞれの良さがあっていいですよね。
最後に、1899こだわりのほうじ茶ラテを動画でご紹介します。こうばしい香りがただよってくるような仕上がりになりました。
よかったら見てみてくださいね。