1899 CHACHACHA Blog
令和の中学生、お茶と仕事を知る|1899 CHACHACHA BLOG
2022/05/21 一服のお茶のような話 山口沙織
1899では、スタッフのことを「茶バリエ」と称しているのをご存知でしょうか。
茶バリエって何?お茶のバリスタ?などとよく質問を頂くのですが、実は
「茶バリエ」というのは、「茶葉のソムリエ」からとった造語です。
日本茶について勉強し、美味しくお茶を淹れてお客様に提供したい、お茶の魅力を伝えられる存在でありたい、という思いを込めて、1899が誕生した時からそのように呼ぶようになりました。
そんな1899の茶バリエを、千代田区内の中学生に取材いただき、ポスターとして表現いただくという素敵な機会がありましたので、今回はその様子を紹介させていただきます!
今回の企画を提案くださったのは、レストラン1899お茶の水の所在地である千代田区内の学校、東京家政学院中学校です。
東京家政学院中学校では、地域で働く”おとな”を対象に働きがいや、その想いについて取材し、ポスターを制作する「おとなと出会おうプロジェクト」を実施しているそうです。
「つながるチカラ」を育むことを目的に、1~2年生が千代田区内の店舗や団体を訪問、取材し、働くことや仕事へのやりがいを体感するプログラムを実施されているということで、
同区内にあるレストランとしてお声がけいただき、レストラン1899お茶の水の茶バリエをご取材いただくことになりました。
取材いただく茶バリエは、CHACHACHAブログではおなじみのドリンク開発責任者、坂上克仁に決定。
「東京家政学院」というと、東京家政学院大学の大学生と一緒にコラボお茶請けを開発したことが記憶に新しいですが、今回ご一緒するのは中学生!
日頃お店にお越しいただくお客様は、大学生や、20代以上の方が中心のため、中学生と交流できる機会が滅多にありません。
どのようなかたちになるのか、ドキドキワクワクです。
いざご対面!
2022年の某日。
東京家政学院中学校の学生5名が取材のために来てくれました。
お互いに自己紹介をしたあとは、なにはともあれお茶を飲んでいただいてからと、さっそく坂上がお茶をふるまいます。
淹れるのは、1899オリジナルの深蒸し煎茶「六煎茶」です。
味わっていただくと・・・・なぜか皆さん神妙な面持ち?
ちょっぴり不安になりつつ、味の感想を聞いてみると、皆さん急須で淹れたお茶を飲む機会がほとんどなかったということが発覚。
普段飲むペットボトルのお茶と味が違ったので、驚かれていたようです。
5名いらっしゃった学生さんのうち、ご自宅に急須があるという方はなんとゼロ。
紅茶用のポットはお持ちという学生さんや、おばあちゃんの家では飲むこともある、という学生さんはいらっしゃったのですが、「若者の急須離れ」という言葉を実感することとなりました。
これは今後、茶バリエとしてできることがたくさんありそうです!
ちなみこの急須で淹れた六煎茶、ご同行いただいていた先生には大絶賛いただきました。
坂上も一安心です(笑)
取材のはじまり
急須で淹れたお茶を味わっていただいたあとは、いよいよ取材がスタート。
・この仕事をはじめたきっかけ
・やりがいを感じるときはどんな時か
・急須で淹れたお茶と、ペットボトルのお茶の違いは?
・お茶のいいところはどこか
などなど、鋭い質問をたくさんいただきます。
学生さんならではの真っすぐな疑問に応えるべく、
学生時代のアルバイトがきっかけで接客に興味を持ち、旅館で働いた経験が今の仕事につながっていること、
自分が思う、急須で淹れるお茶ならではの魅力、日頃大切にしていることなど、坂上も丁寧に回答していきます。
その後は、普段お客様にお茶を提供している、レストラン1899お茶の水の店内の様子もご覧いただきました。
最後に、みんなで記念撮影も。
こうして、約1時間にわたる取材が終了しました。
学生さん、先生、そして坂上さん、大変お疲れ様でした!
会話のなかで、坂上が学生さんたちそれぞれの好きなお茶を聞いたところ、多かったのは「抹茶」という回答でした。
抹茶人気の強さを感じる一方、私たちの間で一番スタンダードな日本茶だと感じている煎茶の味わいになじみがないなど、10代の若者の意外な現実を知ることができ、私たちも勉強になりました。
また、取材の終盤では、学生さんから「急須がほしくなった」という声が挙がっていたのも印象的で、嬉しい一幕でした。
今回の取材の趣旨とは別のはなしになってしまいますが、若い世代にお茶の魅力を伝えるために1899としてできることもまだまだたくさんありそうですね!
そんな学生さんたちがつくってくださるポスター、どのように仕上がるのかとっても楽しみです。
ポスターが完成!
そして取材からちょうど1か月後。
ポスターを届けにオフィスにお越しいただき、直接手渡していただきました。
完成したポスターがこちらです。
楽しそうに抹茶を点てる写真を使っていただきました。
「お茶で笑顔を」というコピーが、坂上の信条にぴったりです!
取材中に「笑顔」というワードがたくさん出たこと、お客様の大切な時間をお茶で笑顔にしたいという言葉が印象に残ったことから、笑顔でお茶を点てるこの写真と、このコピーを組みあわせてくださったそうです。
受け取る坂上も、嬉しそうですね。
素敵なポスターを作っていただき、ありがとうございます!
東京家政学院中学校では、ポスターの作成では終わらず、過程で感じたことや学んだことをチームごとに校内プレゼンする機会も設けられていました。
オンライン配信でその様子を拝見したのですが、学生さんたちの堂々とした発表が見事でした。
今回の活動の感想として、「人を笑顔にするというのが素敵だと思った。そういう仕事をしたい」「お茶についてもっと知りたくなった」という声が挙がっており、わたしまで嬉しくなりました。
最後に、この活動に協力した坂上の感想を聞いてみました。
「インタビューを行っていただき、改めてなぜ仕事をしているのか、仕事を通して何をしたいのかという初心に帰ることができ、仕事観や人生観について見つめなおす貴重な時間になりました。
これからもお茶を通して多くのお客様に笑顔をお届けできるように、日本茶セミナー『ティーカレッジ』を開催したり、日本茶のメニューを考えていきたいです。
また、この活動を通して学生さんとお話をする中で、お茶に対して興味や関心を持っていただけたことはとても嬉しいです。
これから少しずつ、いろいろなお茶を楽しんでいただけることを願っています!」
と話してくれました。
東京家政学院中学校のみなさま、素敵な企画をありがとうございました!
日本茶レストラン「レストラン1899お茶の水」の情報はこちらから