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急須不要? 一杯の日本茶を楽しむ“茶こしの使い方”(前編)|1899 CHACHACHA BLOG
2021/05/22 一服のお茶のような話 森田輝
急須不要? 一杯の日本茶を楽しむ“茶こしの使い方”(前編)
早速ですが、皆さん、茶こしの使い方は知っていますか。
茶こしとは、ずばりその名の通り「お茶を‟こす”ためのもの」です。急須のなかには、茶こしを併用した方が茶葉の混入を少なくして淹れられるものもあります。例えば、茶こし穴が大きいタイプの急須で淹れると、その穴に細かな茶葉が通ってしまい、湯呑みのお茶に茶葉が混入することも。特に、粉砕された茶葉も含む深蒸し煎茶は影響大。
そんな形状の急須で淹れたお茶は、このように茶こしを経由させると、余分な茶葉の混入を防ぐことができます。
▲使用しているのは一本一本が手作りの「鳥井金網工芸」の銅製金網茶こし。1899では(ミニ)(小)(中)の3種類をラインナップ。ご自宅で愛用している湯呑みの大きさに合わせて選べます。
一杯の日本茶を楽しむ“茶こしの使い方”
本来の使い方の一つには、このようなものがありますが、私がぜひおすすめしたいのが“一杯の日本茶を楽しむ茶こしの使い方”です。
もちろん、急須を使用すれば美味しいお茶を淹れられるのですが、現代生活のシチュエーションでは急須ではなく茶こしがぴったりということも。
例えば、急いでいるときや、就寝前の時間。「急須で淹れると、今飲むには少し多いなぁ」と感じることも多いかもしれません。
そんなとき、茶こしを湯呑みやコップにセットすれば、ティーバッグのようにして一杯分の量だけを楽しむことができるのです。
急須でなく、茶こしで日本茶を淹れてみよう
急須を使用せず、茶こしをティーバッグ代わりにして、日本茶を淹れてみます。
あらかじめ、茶こしを湯呑みにセットし、その茶こしに茶葉を入れます。湯呑みやコップの容量によりますが、茶葉4g・お湯8分目(120ml~150mlぐらい) が美味しく淹れられるレシピ。今回は、今がシーズンである新茶をセレクトし淹れてみました。
▲今回は新茶シーズン真っ只中なので1899オリジナルブレンドの「新茶 六煎茶」をセレクト。狭山市宮野園茶匠・宮野圭司氏が、著名な茶産地である 埼玉狭山・静岡掛川・静岡本山・福岡八女・宮崎・鹿児島の茶葉を合組した特別な新茶です。
湯呑み8分目までお湯をゆっくりと注いでいきます。深蒸し煎茶であれば湯温は70℃~80℃が適温。今回は新茶なので湯温はやや低めの70℃で淹れました。
30秒ほど待ちます。底が深い茶こしを使うと茶葉がしっかり浸り、茶葉の味を引き出すことができます。写真のお茶の浸り具合も良い感じ。
30秒経過。茶こしを持ち上げて、上下にやさしく揺らし、最後の一滴まで湯呑みに落とします。
完成! 新茶ならではの美しい鮮やかな色。そして、瑞々しい香りに、新緑を連想させる味。急須ではなく、茶こしでもしっかりと抽出できました。
皆さんも、茶こしを使って一杯の日本茶を楽しんでみては。
次週のブログは、今回使用した「鳥井金網工芸」の銅製金網茶こしの魅力に迫ります。職人が一本一本手作業で作る茶こしの造形美にフォーカス。ご期待ください。
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