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抹茶と緑茶の違いとは?健康に良いのはどっち?|1899 CHACHACHA BLOG

2025/03/22 一服のお茶のような話 大平璃子

抹茶と緑茶の違いとは?健康に良いのはどっち?|1899 CHACHACHA BLOG


抹茶と緑茶の違いとは?健康に良いのはどっち?

こんにちは!
普段ホテル1899東京で仕事をしている私は、ホテル館内のティーカウンターでお茶を出すことも多く、どのお茶を召し上がるか聞く際に、「抹茶と緑茶は何が違うの?」としばしば海外の方から質問されます。
日本茶が身近でない人にとっては確かに違いは分かりにくい?確かに写真だとどちらも緑だし・・・・とハッとした覚えがあります。
また抹茶は最近海外でも人気のようで、ご自宅で抹茶を点てるという方もちらほらいらっしゃいます。
今回は初心?に帰り、「抹茶と緑茶の違い」について書いてみようと思います!

抹茶と緑茶は同じお茶?

抹茶も緑茶も、おおもとは同じ「チャノキ」からつくられています。
正確にいうと抹茶は緑茶の中の一種ですが、抹茶と他の緑茶を比べると違いが様々あります。

抹茶と緑茶の違い

ではそれぞれ、抹茶と緑茶はどのようにちがうのでしょうか?
まずは抹茶と緑茶とは何かをそれぞれ見ていき、その後にどのような違いがあるのかに触れていきたいと思います。

抹茶

先ほど書いたとおり、緑茶の枝分かれした先に抹茶があります。
原材料となる木は同じですが、抹茶になるための工程が栽培時からいくつかあります。

緑茶

緑茶というのはかなり大きな分類で、緑茶の中に今回のもう一つのキーワードである抹茶や玉露や煎茶、ほうじ茶も含まれています。
「摘んだお茶の葉を発酵させずに作ったお茶」がまとめて緑茶と定義されます。
「緑茶」と聞いて多くの方が想像するのは、緑茶の中でも特に生産量の多い「煎茶」のことではないでしょうか。
なのでこのブログでは緑茶=煎茶として話を進めたいと思います。

葉の栽培方法の違い

緑茶と抹茶の栽培過程をみると、まず日光の浴び方から異なります。
緑茶は日光をたっぷりと浴びて育った茶葉を蒸し、揉捻という茶葉を揉む作業をしつつ乾燥させて作ります。
抹茶は茶葉を収穫する2〜3週間前あたりから覆下(おおいした)栽培に入ります。
この覆下栽培とは“日光を遮る工程”で、この工程の後に摘んだ茶葉は蒸して乾燥させます。

製造工程の違い

それぞれのお茶、収穫された後はどのように処理されて私達が普段みている姿になるのでしょうか。
抹茶は茶葉が収穫されたあと蒸し作業に入ります。
(蒸すという工程は茶葉の酸化を止める意味があり、これを蒸さずに茶葉が酸化させると紅茶や烏龍茶になります。)
抹茶を作る際、緑茶と違い乾燥させる際に茶葉を揉みません。
これで出来上がったお茶が碾茶とされ、それを石臼で挽いて粉末にしたのが抹茶です。
同じお茶の葉でも日光を浴びる量や収穫後の工程が異なって違いが生まれるんですね!

飲み方の違い

抹茶は粉末を茶筅で点ててつくります。
緑茶は茶葉を浸出してお茶をつくって飲みます。
抹茶は基本的に1杯の出来上がりはそこまで多くありません。
基本的に3口で飲み終える量で抹茶は点てられるため、1杯は大体60mlくらいです。
緑茶は茶葉3gに対して100mlくらいで浸出することが多いですが、お茶それぞれに最適な量がありますので状況によって異なります。

(抹茶の色を見るために、泡を寄せています)
こちらはホテル1899東京で実際に提供している抹茶と煎茶です。

色や香りの違い

次に色や香りについてですが、緑茶と抹茶では透明度と色の濃さが異なります。
どちらも色で言えば緑ですが、一口に緑といっても緑茶は透明感の強い緑でどちらかというと黄緑に近く、抹茶は濁った緑です。
茶葉を浸出してつくる緑茶と、粉末を点てて飲む抹茶、出来上がりの見た目が違うのも当たり前ですね。
香りもまた、それぞれ異なります。
抹茶は香りも強く、緑茶は茶葉の香りがふんわり空気に漂う感じです。

味の違い

色や香りが違えば、やはり味も異なります。
色の濃さから想像できるとおり、味を濃く感じるのは抹茶です。
緑茶は茶葉をそのまま飲んでいるわけではないので、抹茶ほど濃くは感じないものが多いです。
(断定はできませんが、私は抹茶より味の強い緑茶を飲んだことはありません)

含まれる栄養成分の違い

では次にそれぞれの栄養成分をみてみます。
以下の成分比較の緑茶は浸出液で書いています。

抹茶のカテキン量がいかに多いかが数字にすると一目瞭然ですね。

使用用途の違い

緑茶は、「お茶」として淹れて飲まれるほかに、料理の工程で臭いとりなどに使われることがあります。
淹れた後の茶葉、茶殻を有効活用するレシピもありますが、まだまだ捨ててしまう方の方が多いのではないでしょうか。
その一方で抹茶は、点てて「お茶」として飲まれるほかに、お菓子に使われることも多くあります。発色がよいため、鮮やかな緑色の抹茶の抹茶スイーツをよく見かけます。

抹茶と緑茶、体に良いのはどっち?

抹茶と緑茶のどちらが体に良いか、それは場面によって変わります。
抹茶は茶葉を挽いて粉末にしているため、茶葉に含まれる栄養素があまり減ることなくそのまま摂ることができ、緑茶は茶葉を浸出してできたお茶だけを飲むので、茶葉そのものに含まれる成分をそのまま全部摂る、ということはできません。
抹茶はその分、それぞれの栄養成分の数値が高く、これは場面によっては強すぎることもあります。
たとえばですが抹茶を飲み過ぎるとカフェインを一度にたくさん摂取することになりますよね。
お茶を飲んでほっと一息ついて、少ししたら眠ろうかな?というシーンには緑茶の方が適していると思います。
先ほどは栄養成分を数値として比較し、抹茶は成分数値が高いことを書きましたが、抹茶と緑茶のどちらが適しているかは状況によります。
また、抹茶は各栄養素が多く含まれており、カフェインも多いです。一度に多量を飲むとカフェイン中毒になる危険もありますので、控えましょう。
一日中お茶をそばに置いておきたいな、という時には緑茶の方が適しています。

抹茶と緑茶、おすすめの楽しみ方

緑茶は食事にも、おやつ時間に甘い物と一緒にも、どのシーンにも合う万能なお茶です。
落ち着いた味で食事もスイーツも邪魔せず楽しむことができます。
一方で抹茶は緑茶よりも味がハッキリとしているため、ややシーンが選ばれる印象があります。
例えばクッキー生地に混ぜたりケーキの上に塗したり、食べ物を作る過程でプラスすることができる場面が多いイメージは抹茶が勝ちますね。
ここ数年でよく耳にする「抹茶ラテ」も、抹茶を点てて牛乳と割ったドリンクです。
抹茶はラテにしても牛乳の味に負けないくらい味が強いともいえますね。

1899各店では抹茶を使ったラテや緑茶をご用意してお待ちしております。

冒頭で少し触れましたが、ホテル1899東京には宿泊者限定のティーカウンターがあり、午後3時から10時には抹茶、煎茶、季節のお茶の3種類をご用意しております。

ホテル1899東京のティーカウンターで宿泊者にお茶を淹れるイメージ。

また、チャヤ1899東京とレストラン1899お茶の水では、抹茶を使用した「濃茶ラテ」やその他にも日本茶を使った様々なメニューを取り揃えています。
このブログで抹茶や緑茶に触れてみたくなった方、ぜひ店舗でお待ちしております!