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手間ひまがもたらす、ゆるやかな時間|1899 CHACHACHA BLOG

2021/06/26 茶を食す話 南郷恵珠

手間ひまがもたらす、ゆるやかな時間|1899 CHACHACHA BLOG

皆さんは最近どんな手仕事をしましたでしょうか。

おうち時間が増えたことで、これまで挑戦したことのなかった梅干し作りを今年初めてやってみたという方、小さな家庭菜園を始めた方、ぬか床のお世話を始めた方、ジャムを手作りした方など、もしかしたらCHACHACHAブログを読まれている皆さんの中にはいらっしゃるかもしれませんね。

私は、今年2月に生まれて初めて「味噌づくり」をしました。厳密には、味噌は短時間で出来上がるものではなく何ヶ月も発酵させる期間が必要なので、発酵させる前段階までの仕込みを体験するワークショップに参加してきました。

仕込んだ日の手前味噌 まだおからのような色

ワークショップでは、下茹でした大豆を両手の指先(素手)で一つ一つ潰し、麹と塩で塩切り麹を作り、それらを合わせ・・・と、合計4時間半近く手仕事をしました。柔らかい大豆をふにっと潰す感覚が新鮮で楽しくて、時間が経つのを忘れて夢中になっていたのですが、とはいえそれは先生が前日から何回も何回も大豆を洗い、何時間も吸水させ、4~5時間も目を離さず丁寧に茹でてくださっていたお陰様で、その準備には大変な手間ひまがかかっていました。

丁寧に下茹でされた大豆 ほんの一粒だけ試食した時の濃厚な味わいが忘れられません

ただその工程の大変さには驚きつつも、素手で作業する意味や、味噌の健康効果、発酵させて待つ約10ヶ月間の楽しさなども併せて教わったことで、いつか自分で1から味噌を作りたい、との思いが強くなったのでした。
お味噌づくりを家族との毎年恒例の行事にできたら素敵ですよね。

発酵して4ヶ月経った自家製味噌。見た目はすっかり味噌らしく

私の自家製味噌が食べごろを迎えるのは、仕込んでから10ヶ月後の12月下旬なのでまだ味見をできないのですが、味噌づくりのワークショップ参加以降、これまで以上にどんな食材にも味噌を合わせて食べるようになりました。

勘が良い方はもしかして…と思われたかもしれませんが、そうです。お茶にも合わせてみました。まさに「茶を食す話」です。

1899に勤め始めてからお茶愛が深まってしまった私。5月、新茶の時期になると体が勝手にお茶屋さんへ吸い込まれ、気付いたら新茶を手にしています(笑)
新茶はその年初めて摘まれたお茶で、お茶の葉は柔らかく甘みも強いのが特徴です。お茶を淹れたあとの茶殻はおひたしとして美味しくいただけます。

さてこの「お茶のおひたし」を、これまではお醤油やポン酢でいただいたことがあったのですが、お味噌も合うかも?と思い、試食してみました。

お茶のおひたしにお味噌を乗せて

お味はというと、これはこれで美味しいのですがお味噌のしょっぱさがやや強いかなという印象。少しだけみりんやお砂糖で伸ばしたら丁度いい感じでした。

そしてせっかくなのでもう少しアレンジをしてみたくなり、夏らしく酢味噌も合わせてみました。

なんとこれが私の中では大ヒットでした!お茶の葉の甘さと、酢味噌のすっきりとした甘じょっぱさがとても合いました。このおひたしを食べたくて、また余分にお茶を淹れたくなるくらい。(笑)
今回は新茶を使いましたが、どんなお茶でも構いません。お茶の葉は水溶性”ではない”部分にも栄養成分がたくさん含まれていますので、ぜひ皆さんもお茶のおひたしに酢味噌、気が向いたときに試してみてください。

ふと考えてみると、お味噌づくりとお茶のある暮らしはなんだか似通っているように感じます。味噌を仕込むのにも大変な時間と手間がかかっているように、植物としてのお茶が飲み物としてのお茶の葉になるまでの工程、そして急須や湯冷ましを使ってお茶を淹れるという工程にも、時間や手間がかかっています。けれどだからこそ、それを生活の中に取り入れる時にもたらされる、ゆるやかな時間・心身の健康があるのではないかと思います。

時間の流れを感じながら、心も身体もスイッチをオフにして憩うことのできる場として、1899は在ります。お店でも、お家でも、1899の手間ひまがかかったお茶とともに、ゆるやかな時間を過ごされてはいかがでしょうか。