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【BLOG】おにぎりを飲む!? ~進化するたべものの流儀~

2020/02/01 一服のお茶のような話 太田菜穂子

【BLOG】おにぎりを飲む!? ~進化するたべものの流儀~

ある朝、いつものように目覚めの朝茶でゆっくりしていましたら、とあるニュース番組の話題コーナーで「飲むおにぎり」というなんとまあ摩訶不思議なものが取り上げられていました。
ついにここまで来たか・・私はその味が全く想像できないくらい頭が凝り固まっている“おむすび”世代なので、これまた衝撃が強かった「蒟蒻ゼリー」までは許せたものの、どうひっくり返ってもおにぎりを飲むなんて無理!と頑なに抗ってしまいました。
(メーカーさん、製造趣旨をきかずして頭ごなしに否定してお許しを。苦笑)

冷静になってみれば、ネーミングだけで拒絶すべきでなくて災害時の非常食と思えばご飯を焚かずに「おにぎり」をチュルっと吸えば味わえるのだから便利で在り難いとすべきか。。。
TVの向こう側で「朝の忙しいときや忙しくて食事が取れないときにサクッと食べれて便利ですね〜」と若いレポーターさん。 そうか、立ちながら気軽にどこでも食べれるし、何も食べないよりはエネルギーになるのだからこれまた優れものとして評価されてもいいわけね。
うーむ、この産物はむしろその意外性が話題になっているわけですから、私はまんまと上手いPRに捕まったことになります。(微笑)

子供の頃は、「よく噛んで食べなさい」・・と言われて育ったものです。
私の両親は「よく噛むと、頭がよくなるのよ!」というものだからあごが痛くなるくらい噛み潰したものです。
科学的根拠はさておき、噛むには歯を大切にしなければならいことや噛むことで唾液がいっぱいでて口の殺菌や消化が促進され栄養吸収があがる等々、結果、健全なカラダができるということです。

スーパーの食品棚は、サクッ、ふんわり、とろ〜り、つるっ・・・やんわり感満載!のパッケージで謳われた美味しそうなもので埋め尽くされています。そしてどれもが喉ごし良さそうなものばかり。
噛むことは、もう食べる基本ではなくて、私の感覚は時代遅れなのでしょうか。
もしくは、これは食事にかける時間が短くなっていることと比例しているのでしょうか。あるデータで、時代と共に食事の時間と共に噛む回数も減ってきているという調査結果がありました。戦前に比べて、今の時代は半分だそうです。家族の団欒の質が変わってきているのも否めないと思います。

都会の生活は、とにかく忙しい日々。
ましてや子育てしながらの共働きの方々は、さぞ時間に追われる毎日でしょう。
それは息子夫婦を見ているのでその大変さは手に取るようにわかります。
確かに忙しいには違いないけれど、私の感覚では、むしろ “気ぜわしい“といったほうが合っているように思うので。 
気ばかり急いて、先へ先へ、前へ前へといううさぎさんのペースです。
朝のラッシュアワーのホームはまさに戦場。 我急げと狭い階段を行き交うし、エレベーターでも2列ある一方はせかせか上り下り。

忙しい最中でも、1分でも一息でも、ちょっと器用に心もちを整えることはできるはずです。“ホッとする間もないくらい!”というのは時間だけでなく、心の有り様をも表現していると思います。

一刻一秒無駄にしたくない、そうした気持ちは都会育ちの私にも多くあります。それでも、自分の人生をゆっくり冷静に振り返ってみると幸せなこともいっぱいありながら、キャリアアップや子育てに忙殺されながらただ闇雲に突っ走っていただけで、もう少し創意工夫をしながら心に余裕をもてたのではと思うことがあります。
肩肘張って眉毛が上がっていましたあの頃の私の写真はもうお蔵入り。
今では、子供達も一人前の社会人になり、私の人生も集大成の境域に入りましたけれどお陰様で甲斐のある時間を過ごせています。心と時間に余裕をもてるようになってことで、オンとオフの切り替えをし、お食事もいのちをいただきながら慈しんでしっかり噛んで味わう、子供の頃から母と一緒に淹れた一服の朝茶も、期して丁寧に淹れ自然を香る、そうした時間を持てたときは本当に心がほぐれます。

おむすびを飲むことに痛烈な批判をする意図は皆目ないのですが、やはり私は昔から変わらない塩を少し強めにきかせた手結びのおにぎりが好きです。
おむすびは、心をこめてお米とお米を結んでいるからそう呼んだといいます。そのことを思いながらお百姓さんと自然の恵みに感謝して、よく噛みしめじっくりと味わって欲しいと願うのです。
いのちと心をいただくごはんは、どんなに忙しい時代になっても私たちが一番大切にしたい営みでありたいと思っています。
そう、ゆるやかな時間の中で、香り豊かな緑茶とともに。

PS: 2月21日にオープンする日本茶カフェ「CHAYA 1899 TOKYO」は
忙しいときにこそ、ほっと心がなごむ空間。お茶の香りがほのかに漂い、優しくゆるやかな時間が流れる店内では、1899オリジナルの一押しメニューが楽しめます。抹茶好きの私がお勧めするのは、お茶の濃さを好みでオーダーできるマイ濃茶ラテ。少し多めの抹茶にミルクや豆乳が絶妙です。
お茶はこれから悩める花粉症の時期でも力を発揮するそうなので、ますます足を運ぶ回数が増えそうです。 
茶バリエの優しさが感じられるCHAYA 1899 TOKYOでしばしお寛ぎください。